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黄地紅彩雲龍文壺

(おうじこうさいんりゅうもんつぼ) Jar, dragon and cloud design in yellow glaze under red enamel

加藤土師萌

(かとう はじめ) Kato Hajime
1954年
H 13.8cm W 12.8cm D 12.8cm

加藤土師萌は、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者として認定されている。とりわけ、深く傾倒した中国明時代嘉靖年間(1522-1566)の色絵磁器については、黄地紅彩や萌黄金襴手などの技法を解明し、高い評価を確立した。
加藤は、その後に技術が途絶えた嘉靖年間の「黄地紅彩」の技術再現を追求した。本作はその再現を完成させ、本歌に倣う図案で制作した、加藤の重要な業績を示す作品。1952年に助成の措置を講ずべき無形文化財として「上絵付(黄地紅彩)」が選定された。この技術再現により無形文化財に「指定」されたことを、加藤自身が本作共箱の蓋裏面に書き記している。底面高台内には染付で「大明嘉靖年製」の銘、側面の雲龍文の絵付けのなかに「土師」の銘が上絵で記されている。共箱の書付により1954年春に日吉窯で作られたことが明らかである。

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