岐阜県現代陶芸美術館について

当館について

 岐阜県は日本の中央部に位置し、古くから交通の要衝、東西文化の接点であったことから、様々な産業と文化を育んできました。中でも東濃地方は、美濃焼の名で知られる陶磁器の伝統を誇るとともに、現在は世界でも有数の陶磁器産地となっています。
 この岐阜県東濃地方における文化と産業の振興のために構想された複合施設が、セラミックパークMINO です。岐阜県現代陶芸美術館はその一翼として、2002年(平成14年)、セラミックパークMINOの内にオープンしました。国内外の陶芸文化に関する調査研究とその情報発信を通じ、県民と陶芸とを楽しく感動をもって結びつける文化の拠点となること、また陶磁器産業の発展に寄与することを目指しています。

当館の活動と理念

 岐阜県現代陶芸美術館は「陶芸の現代」をテーマとして、日本と世界各地において、19世紀末以降の近現代に生み出された陶芸作品やその創造活動の調査研究・収集・保存・展示に取り組んでいます。
 収集においては、個人の表現として制作された陶芸作品はもとより、作家が手作りで少量生産する実用陶磁器や、モダンデザインの系譜としてのいわゆる産業陶磁器も対象とし、コレクションの充実を図ってきました。
 展示活動では、このようにして形成されるコレクションに基づきながら、日本と世界の陶芸文化の多様な様相を紹介するとともに、国際的な視野を広げつつ、地域に根付いた活動を紹介することを重視しています。
 また、幅広い層の来館者へ向けた教育普及活動にも力を入れ、鑑賞と創作を通じた様々な美術交流の場をつくることを目指します。そのなかで、教育機関と連携した団体鑑賞や研修の受け入れや、学校現場へのアウトリーチ活動も積極的に行っています。
 当館はこのようなさまざまな美術館活動の中で、陶磁器をめぐる人的ネットワークを構築し、地域との連携を深めることに努めます。そして、様々な人々にとって、気軽に、楽しく、陶芸に接していただける「ぶらり立ち寄る美術館」を目指していきます。

運営方針

  • 県民と陶芸を、楽しく感動をもって結びつける新しい文化の拠点を目指します。
  • 豊富な陶芸作品を展示し、わかりやすい情報を提供して、県民の創作意欲を高める場を目指します。
  • 県内外の美術館や資料館とネットワークを形成し、広い視野に立った美術館活動を目指します。
  • セラミックパークMINOや陶芸作家と連携し、開かれた美術館を目指します。
  • デザインなど他分野との提携を強め、国際的な情報を提供して、陶磁器産業の発展に寄与する美術館を目指します。



陶磁器をめぐるネットワーク

建物の特徴

 セラミックパークMINOは、世界的に著名な建築家・磯崎新(いそざきあらた)氏による設計の建物です。施設内の現代陶芸美術館では、貴重な美術作品を自然災害などから保護するために、並進振子免震システム*が導入されています。
 また、自然環境との調和を意識した設計になっており、シデコブシをはじめとする周囲の貴重な生態系を保全するための配慮がなされています。タイルや煉瓦など、地元の陶磁器製品を建物に多用している点も特徴の一つです。
 天井から32本の鉄製アームで展示室を約5メートル吊り下げているため、地震発生時に大きく揺れた場合でも、展示室は定点を保つ構造になっています。

運営状況の自己点検

公益財団法人日本博物館協会による「博物館自己点検システム」を活用して自己点検を行った結果を公表しています。

運営状況の自己点検結果(PDF)

岐阜県現代陶芸美術館 協議会

当館の運営等に関し、外部有識者等の意見をいただく附属機関です。

岐阜県現代陶芸美術館協議会

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