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焼貫黒茶碗「層冰峨峨」

(やきぬきくろちゃわん「そうひょうがが」) Tea bowl, named "Sohyogaga", black Yakinuki type

十五代吉左衛門 樂直入

(じゅうごだいきちざえもん らくじきにゅう) Kichizaemon XV
1999年
H 12.3cm W 14.0cm D 14.0cm

唐代の詩により「層冰峨峨」と銘のつく本作品には、高く険しい厚い氷の様が重ねられた。基本的には半筒型の茶碗だが、その形は大きく歪み、さらに箆(へら)削りが加わっている。緑釉と縦に流れる黒釉とが、焼き貫かれた土膚に効果的なコントラストを与えている。樂家の窯独特の焼貫焼成では、備長炭の焔と灰が直接かかるために、釉掛けを施す作品はほとんどないという。高火度焼成によって焼き締められた土の質感が、作品全体の力強さと緊張感を高めている。

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